用語解説

生活排水

私たちは1日200リットル(台所・風呂・洗濯150リットル,トイレ50リットル)の水を排水しています。水のよごれのうち、生活排水の占める割合は約6割と非常に大きいものとなっています。

赤潮

プランクトンの異常増殖により海水が変色する現象で、しばしば魚介類に大きな被害を及ぼします。

工場排水

水の汚れは、かつては産業排水が主な原因でしたが、工場などに対する規制が強化され、排水処理対策の進んだ今日では、生活排水が汚れの大きな原因となっています。

海の生き物一覧

サヨリ

日本各地の沿岸から朝鮮半島、台湾に分布し、表層を群れを成して泳ぎ、動物プランクトンを捕食したり、浮遊する階層の断片を摂食する。体調は25〜30cm。体は細長く下顎が著しく伸びてくちばし状をなす。4月から8月にかけて、群れて藻場に入り、海藻や海草に粘着性の卵を産み付ける。

クルマエビ

愛知県は全国でも有数の漁獲量を誇り、平成2年に「県の魚」に選定された。
北海道南部から沖縄の沿岸に広く分布し、特に伊勢・三河湾、瀬戸内海および有明海などの干潟域のある内湾周辺が主な産地である。稚エビは干潟で生育するが、成長とともに深所へ移動し、体長10cmぐらいから漁獲されるようになる。成エビは夜行性で小型動物等を餌とする。
産卵期は春季から夏季、寿命は約3年で体長25cm程度まで成長する。雌の方が成長が早く、体長20cm以上の大型の個体は雌であることが多い。
愛知県では1970年代から種苗放流が行われており、愛知県栽培漁業センターで種苗が生産され、干潟で中間育成を行った後に、放流されている。

クマエビ

太平洋沿岸では東京湾以南の沿岸に分布し、漁獲量も多い、“アカアシ”と呼ばれることもあり、歩脚や遊泳脚等は鮮やかな赤色をを呈している。また、第2触角の鞭状部(ヒゲ)は縞模様となっている。
稚えび期はアマモ帯などの藻場で成長する。伊勢湾で漁獲されるのは、9月〜11月の秋季に限られ、秋の味覚としても楽しまれている。

マコガレイ

全長50cm。日本全国、東シナ海北部の水深100mより浅い砂泥域にすむ。大分県の地域ブランドとして有名な城下ガレイはこれである。マガレイとよく似ているが無眼(裏)側が真っ白(マガレイは鰭の基部に黄色の帯がある)なので、区別できる。イシガレイとともに釣りの対象魚としても親しまれる。

マイワシ

日本の周辺海域に広く分布し、沿岸から沖合いの表層を回遊する。ほぼ1年中産卵するが、盛期は冬〜春。動物・植物プランクトンを餌とする。大きさにより、20cm前後のものを大羽、14〜18cmを中羽、6〜14cmを小羽イワシと一般に呼び、さらに小さいものを愛知県ではヒラゴという。数十年周期で漁獲量が大きく変動し、豊漁期と不漁期で数百倍もの違いがある。1980年代を中心に日本でもっとも漁獲量の多い魚であったが、近年は漁獲量が激減し低迷期となっている。国が定めるTAC(漁獲可能量)制度の対象魚種となっている。

ジンドウイカ

外套長は10cmくらいの小型のイカで、北海道以南から九州南部にかけての日本各地、東シナ海の浅海域に分布する。
県内では伊勢湾内が主な漁場であり、底びき網によって漁獲される。

ギマ(カワハギ)

全長30cm。本州中部から南、東シナ海の水深30cm以浅の岩礁地帯にすむ。口は小さいが、頑丈な歯を持ち、ゴカイや甲殻類など、様々な小動物を捕食する。
全身が丈夫なざらざらした皮膚で覆われるが、この皮が簡単に剥がせることが名の由来となっている。
愛知県で「ギマ」は皮をはいで食べる魚に付く呼び名で、カワハギはギマ又はホンギマ、ウマズラハギはウマギマ、ギマはタチギマ、ウスバハギはウチワギマと呼ばれる。

シャコ

体長15cm。日本各地の沿岸、黄海、東シナ海に分布し、内湾域の水深約10〜30cmの泥底に穴を掘って生息する。愛知県では伊勢・三河湾のほぼ全域に分布し、小型底びき網漁業の重要な漁獲対象魚種である。産卵期は5〜9月。
平成14年8月には「伊勢・三河湾小型機船底びき網漁業対象種資源回復計画」が国によって策定され、愛知・三重両県で計画実施に取り組んでおり、漁獲された小型のシャコをできるだけ弱らせずに再放流するためにシャワー設備を底びき網漁船に導入している。

ヨシエビ

日本では東京湾以南の沿岸域に分布する。全身淡褐色または黄褐色であり、歩脚は赤褐色で二本の白色帯が見られる。クルマエビよりも泥分の多い底質を好み、河川水の流入がある場所に生息する。
産卵期は夏季、寿命は約2年で体長15cm程度まで成長する。
愛知県栽培漁業センターで平成17年から種苗生産が行われ、伊勢・三河湾に放流されている。

クロダイ

全長60cm。日本沿岸、朝鮮半島、中国台湾に分布する。内湾に多く、5〜50cmの深さの泥底に住み小動物を貪食する。春に産卵し、卵は直径1mm程の分離浮性卵で、ふ化後、幼魚は河口付近などに集まり、1才で12cm、2才で19cm、3才で23cm程に成長し、満3年で成熟する。3才まではオスで、4〜5才になるとメスに性転換する。
愛知県栽培漁業センターで放流用や養殖用の種苗生産が行われている。

スズキ

全長100cm。日本全国、アジア東部の沿岸域にすむ。河口部にも多く、小型魚はかなり川をさかのぼることがある。ボラ、ブリとともに成長によって呼び名が変わる「出世魚」であり、一般的にはセイゴ(30cm以下)→フッコ(30〜60cm)→スズキ(60cm以上)と呼ばれることが多い。愛知県ではセイゴ(概ね50cm以下)→マタ(ダ)カ(50cm以上)とよばれる。産卵期は12〜2月の冬期で、伊勢湾口から渥美外海沿岸で産卵し、ふ化仔魚は内湾に来遊する。潟域域や河口域などで生活し、1年で20cm前後に成長する。魚類を始め、多毛類、エビ類、カニ類などを広範に捕食し、三河湾において食物連鎖の頂点に立つ魚種と言える。
愛知県では底びき網、さし網、釣りで漁獲され、秋から冬に多獲される。

マアジ

日本では各地に広く分布し、近海に中下層を遊泳する。沖合いを回遊する群れの他に、地付き、瀬付きと呼ばれる沿岸域にとどまる群れも存在し、一般に地付きのものの方が美味とされる。側線上のゼンゴと呼ばれる硬い鱗が発達している。1歳で20cm、2歳で25cm、3歳で30cmに成長し、最大40cm程度。産卵は3〜9月。愛知県近海では、卵は熊野灘にみられ、稚仔になると伊勢湾にも分布する。成魚は小魚を中心に小動物を捕食する。国が定めるTAC(漁獲可能量)制度の対象魚種となっている。

サワラ

全長100cm。日本全国、東シナ海の沿岸域に分布する。夏は表層で群泳し、冬は深みに移る。4〜6月に内湾で産卵する。小型魚はサゴシとよばれる。瀬戸内地方で特に珍重し、せとうちでは、資源回復計画対象魚種にもなっている。

海草

アナアオサクロノリヒロハノヒトエグサヒジキマクサワカメ

ヒイラギ

全長15cm。本州中部から南の浅い沿岸部の砂泥域にすむ。膜状に前方に伸びる口で、底のゴカイ等の餌を吸い込むようにして食べる。岸からも良く釣れる魚で、釣り上げるとグーグー鳴き、大量の粘液でぬるぬるする。また、食道部に発光バクテリアが共生しており、光る。

マナマコ

全長20cm。浅海の岩礁部から砂泥部に分布する。マナマコには体色の異なるアカ、アオ、クロの3型が知られ、体型や分布域も若干異なる。体内に顕微鏡サイズの骨片がある。腹側には管足があり、これを動かして移動する。愛知県沿岸では4〜5月ごろ産卵するが、生殖孔が前背部に開口するため「うなじ」から放卵するようにみえる。従来アカとアオのみが漁獲されてきたが、最近中華料理の食材(乾燥ナマコ)としてクロの需要が高まっている。クロが新たに漁獲され始めたため、ここ数年統計上の漁獲量は増加しているが、マナマコ全体の資源は非常に厳しい状態にある。マナマコの内蔵を塩漬けにした「コノワタ」は、南知多町や一色町佐久島の名産で、「塩ウニ」やボラの卵巣から作られる「カラスミ」と並び日本三大珍味の一つに数えられている。
愛知県栽培漁業センターでアオナマコの種苗生産が行われ、伊勢湾、三河湾へ放流されている。

コノシロ

東北地方以南から南シナ海に分布する。沿岸付近の中層を遊泳し、大規模な回遊は行わない。冬期には湾内に入り、春〜初夏に産卵する。成長したものは20cmを超える。プランクトン食性で、海水ごとプランクトンを吸いこみ、こしとって食べる。10cmゼンゴのものは「コハダ」として寿司種となる。
愛知県では、船びき網による水揚げが主であるが、定置網やさし網でも漁獲され、全国でも有数の漁獲量を誇る。

ギボシイソメ(チロリ)

環形動物。体長10cm程度。ときどき口から口吻(こうふん)を伸ばす。

アサリ

北海道から中国沿岸にかけての潮間帯から水深10cmくらいまでの内湾の細砂および泥砂底に生息する、わが国を代表する二枚貝である。1年で殻長3cm程度に成長する。殻長1.5cm程度で成熟し、愛知県海域では春から晩秋にかけて長期間産卵するが、そのピークは春と秋にある。貝殻の模様は個体変異が著しい。旬は春で、特に産卵前の早春期のものが身がよく詰まって美味しい。潮干狩りでもなじみの深い貝であり、春には伊勢・三河湾沿岸の各地で潮干狩りが行われている。
愛知県では約1万トンの年間漁獲量があり、全国一である。三河湾の一色干潟を始め、伊勢・三河湾沿岸各地で漁獲される。
また、アサリは干潟の水質浄化機能の中で重要な役割を果たしていることが、近年の研究から明らかにされている。

ゴカイ

無脊椎動物

ヨツバネスピオ

スピオ科の中でも体が大きい方で、しかも、汚染海域に多産することから、汚染の指標種となっている。

ホトトギスガイ

殻の縞模様が鳥のホトトギスに似ていることからこの名がついている。マット状に干潟表面を覆っていることがある。

メタンガス

有機物の腐敗や発酵などに伴って発生する、色もにおいもない可燃性のガス。

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